iDeCo節税、年収500万円の田中さんで計算してみたら…
「iDeCoって節税になるって聞くけど、実際いくら戻ってくるの?」
Day 1で登場した田中さん(58歳・年収500万円)が、 ある日こんな質問をしてくれました。
「銀行員には『お得ですよ』としか言われなくてさ。 具体的な数字が知りたいんだよね」
その質問、本当にいい質問なんです 👏
iDeCoの節税効果、CMでは「お得!」と言われるだけで、 実際の数字を知らないシニアがとても多いんです。
今日は、田中さんのケースで本気で計算してみます。
🎯 iDeCoの節税、仕組みは3段階
まず仕組みから簡単に。 iDeCoには、3つの節税ポイントがあります。
① 積立時の節税(所得税・住民税の優遇)
積立額がそのまま「所得控除」になる
つまり、税金がかかる所得が減る
② 運用中の節税(運用益が非課税)
通常、運用益には20.315%の税金
iDeCoならゼロ円
③ 受取時の節税(退職所得控除など)
一時金で受け取る場合、退職金扱い
大きな控除が使える
今日は、①の積立時節税を中心に計算します。
💰 田中さんの実際の節税額を計算
田中さんの基本情報を整理しましょう。
年齢:58歳
年収:500万円
職業:会社員(企業年金なし)
iDeCo月額:23,000円(会社員上限)
年間積立:276,000円
田中さんに適用される税率は:
所得税率:10%(課税所得330万円以下)
住民税率:10%(一律)
合計税率:20%
つまり、年間積立276,000円 × 20% = 年55,200円の節税 💪
「月にすると4,600円か…」と田中さん。
📊 田中さんの「定年までの節税」シミュレーション
田中さんは60歳定年予定。 あと2年間iDeCoを続けた場合:
2年間の積立額:552,000円
2年間の節税合計:110,400円
「うーん、節税としては悪くないけど…」
そこで田中さんは気づきました。
「でも、定年まで2年しかないなら、iDeCoって意味あるの?」
実はこれ、シニア世代のとても重要な疑問なんです。
⚠️ 60歳直前にiDeCoを始める注意点
ここは正直にお伝えします。
iDeCoは「60歳まで引き出せない」のが大原則。 ただし、60歳以降に引き出すには加入期間10年以上が必要です。
つまり、58歳で始めた田中さんの場合:
加入期間:2年
受け取り開始可能年齢:65歳(加入期間2年なので)
「えっ、5年も先になるの!?」
そうなんです。 60歳近くで始める方は、いつ受け取れるかを必ず確認すべきです。
加入期間別の受取開始年齢:
10年以上:60歳から
8年以上10年未満:61歳から
6年以上8年未満:62歳から
4年以上6年未満:63歳から
2年以上4年未満:64歳から
1ヶ月以上2年未満:65歳から
🎯 年収別の節税シミュレーション
ご自身に当てはまる年収を見てみてください。
年収300万円・iDeCo月23,000円の場合
所得税率5% + 住民税率10% = 15%
年間節税:約41,400円
年収500万円・iDeCo月23,000円の場合(田中さん)
所得税率10% + 住民税率10% = 20%
年間節税:約55,200円
年収700万円・iDeCo月23,000円の場合
所得税率20% + 住民税率10% = 30%
年間節税:約82,800円
年収1,000万円・iDeCo月23,000円の場合
所得税率33% + 住民税率10% = 43%
年間節税:約118,680円
年収が高い人ほど節税効果が大きいのがiDeCoの特徴です 💡
💸 でも、出口で税金がかかる「ワナ」
ここで田中さんが鋭い質問をしました。
「節税って言うけど、もらう時にも税金かかるんでしょ?」
その通りなんです。 iDeCoは「節税」というより「税金の繰り延べ」が正確です。
受け取り方は2種類:
① 一時金として一括受け取り
退職所得控除が使える
勤続年数によって控除額が決まる
退職金との合算注意
② 年金として分割受け取り
公的年金等控除が使える
公的年金との合算注意
会社の退職金が大きい方は、iDeCoの一時金と合算されて、 退職所得控除を超えて税金がかかるケースもあります。
「な、何それ…知らなかった」と田中さん。
📌 退職金との合算問題、田中さんのケース
田中さんの会社の退職金は、約1,500万円の予定。 勤続年数35年。
退職所得控除の計算:
800万円 + 70万円 × (35-20) = 1,850万円
田中さんの退職金1,500万円は、控除内に収まります 👍
でも、iDeCoの一時金300万円(2年積立の元利合計予想)が合算されると:
退職金 + iDeCo = 1,800万円
退職所得控除:1,850万円
ぎりぎり収まる
「ふぅ、ぎりぎりセーフだ…」
このように、退職金が大きい方ほど、iDeCoの出口戦略が重要になります。
💡 シニアがiDeCoで損しないための3つのルール
田中さんに、私はこう伝えました。
ルール①:加入時に「受け取り開始年齢」を必ず確認
加入期間によって受け取り開始が遅れます。 58歳開始なら、65歳まで引き出せないことを覚悟しましょう。
ルール②:退職金との合算で控除超過に注意
会社の退職金が大きい方は、 iDeCoは「年金として分割受け取り」も検討。
ルール③:節税だけで判断しない
iDeCoの節税は確かにお得ですが、 「60歳まで引き出せない」というデメリットも忘れずに。
これだけ意識すれば、iDeCoは強い味方になります 💪
📌 「節税後の手取り」も運用していますか?
ここで、もう一歩進んだ提案を。
田中さんは年間55,200円の節税効果がありますが、 その節税分、どこかで活用されていますか?
「いや、普通に生活費に使ってるかな…」
実は、節税で浮いたお金を別の運用に回すシニアが増えています。
例えば:
月4,600円の節税分を、別のインデックス投信で積立
20年で約132万円(年4%運用想定)
iDeCoの資産 + α になる
「節税のお金を、さらに育てる」発想です 🌱
💡 そして、「もう一段の運用」も視野に
iDeCoは確実な節税ですが、金額には上限があります。
月23,000円という制限の中で、 よりアクティブに運用したいシニアの方は、こんな選択肢も検討します。
インデックス投信(NISA活用)
高配当株
J-REIT
CFD・バイナリーなど方向性予測型運用(自制力次第で年5~10%)
ここで重要なのは、業者選び。
2010年代の「バイナリーブーム」では無許可業者が乱立して、 多くのシニアが痛い思いをされました。
でも今は環境が変わっています。
日本金融庁登録の業者
外国の正規ライセンス(FCA・CySEC・ASIC等)を持つ業者
どちらも、正規の許可があれば信頼性を判断できる時代です。
逆に、許可なし業者はどんなに魅力的でも避ける。 これがシニア運用の鉄則です 🔒
✅ まとめ
iDeCoの節税効果は、年収によって違います。
年収500万円なら:年間約55,200円
年収700万円なら:年間約82,800円
年収1,000万円なら:年間約118,680円
年収が高いほど節税効果が大きいのがiDeCoの特徴。
ただし、3つの注意点を忘れずに:
加入期間によって受け取り開始年齢が変わる
退職金との合算で控除超過に注意
「節税分」を別の運用に回すとさらにお得
そして、iDeCo以外の運用先を選ぶ時は、 「正規の許可を持つ業者」を選ぶことが最重要です。
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